当直医のための救急手技・産婦人科・3
婦人の下腹痛・出血(妊娠反応陰性のばあい)
今村 好久
1
Yoshihisa Imamura
1
1旭中央病院・産婦人科
pp.1132-1133
発行日 1984年6月10日
Published Date 1984/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219101
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一般当直医が女性の患者を診察して産婦人科疾患を疑うのは,やはり出血と下腹痛である.そして最も大切なことは,そのまま翌朝まで待つか,すぐに産婦人科依頼とするか,あるいは自分で処置するかを判断することであろう.問診や一般的な診察の後,月経が遅れているようであれば,まず妊娠反応を行うべきである.本人のいう最終月経の量が,いつもと較べて少ないようなときや不正な出血が最近みられているようなときも検査するとよい.50歳前後でも妊娠していることがある.
今回はこの妊娠反応が陰性であった場合のことを主に記してみたい.当直病院の状況によって異なるが,一般に夜間でも専門医に依頼するのは症状が重く産婦人科的疾患が否定し難い場合や妊娠を伴っている場合である.
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