当直医のための救急手技・産婦人科・1
出血および腹痛
押尾 好浩
1
Yoshihiro Oshio
1
1旭中央病院・産婦人科
pp.730-731
発行日 1984年4月10日
Published Date 1984/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219008
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「女性を診察したならば妊娠と思え」という諺は,古今東西不変である.とくに最近,妊娠の若年化,または高年齢者の妊娠を指摘したい.日本性教育協会からの「青少年の性行動」の中で1981年現在,19歳までの女性の性交体験は累積経験率17.1である.高年齢者においても閉経の後退に伴う妊娠もさることながら,尿中hCGの定量は絨毛上皮腫の鑑別にもつながるからである.
今回は産婦人科領域における一般当直医の対処の仕方として,①問診のポイント,②理学的所見のとり方,③最低限必要な検査,④鑑別診断,⑤注意事項(禁忌を含む)などについて,当院救命救急センターでの経験をふまえ,とくに妊娠初期の各種疾患の鑑別を中心に,そのポイントを簡単にまとめてみたい.
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