今月の主題 中枢神経系の感染症
日和見感染症
ノカルジア感染症
亀井 徹正
1
Tetsumasa Kamei
1
1茅ケ崎徳洲会病院・神経内科
pp.254-255
発行日 1984年2月10日
Published Date 1984/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218898
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悪性腫瘍や抗癌剤,免疫抑制剤の使用に伴って起こる中枢神経系の日和見感染症には,障害された免疫機能の異常によって起炎菌などがある程度決定されるという特徴がある.たとえばホジキン病ではTリンパ球・単球系の機能不全に伴う感染症を起こしやすく,白血病では好中球数減少に伴う感染症にかかりやすい.抗癌剤の多くはTリンパ球・単球系の機能異常をきたすとされ,ステロイドはTリンパ球系のみならず好中球機能の低下も起こすといわれる.表1,2にこれらの免疫系の異常と起炎病原体との関係を示す1).
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