今月の主題 各種病態における抗生物質の使い方
その他の疾患
副腎皮質ホルモン使用時の感染
斎藤 玲
1
Akira Saito
1
1北海道大学医療技術短期大学部
pp.1902-1903
発行日 1983年11月10日
Published Date 1983/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218514
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副腎皮質ホルモン(以下副ホ)は,その強力な抗炎症作用,免疫抑制作用などにより,多くの疾患にきわめて繁用されている.SLEをはじめとする膠原病,白血病・再生不良性貧血などの血液疾患,気管支喘息などのアレルギー疾患,ネフローゼ症候群,肝疾患,悪性腫瘍など,各種疾患に用いられている.感染症は通常禁忌とされているが,重症感染症では,その炎症反応を軽減する目的で副ホが使用されている.このように副ホを使用している患者は多く,副ホにより惹起された易感染性の状態が感染を誘発することも多く,副ホのmajor side effectの1つとしてあげられ,死因となる重篤なものもあり,十分注意すべきものである.
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