今月の主題 臨床栄養学—最近の進歩
今日における食事療法
ネフローゼ症候群
波多野 道信
1
,
高橋 進
1
Michinobu HATANO
1
,
Susumu TAKAHASHI
1
1日本大学医学部・第2内科
pp.604-605
発行日 1981年4月10日
Published Date 1981/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217114
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ネフローゼ症候群は,糸球体基底膜の透過性の変化により血漿中の蛋白が尿中へ漏出することにより惹起される病態である.その原疾患は糸球体腎炎(急性進行性糸球体腎炎,膜性増殖性糸球体腎炎,増殖性糸球体腎炎),膜性腎症,リポイドネフローゼ,単状糸球体硬化症などの原発性糸球体疾患が主なものであるが,糖尿病,SLE,アミロイドーシスなどの続発性の疾患にも併発する.
ネフローゼ症候群の主要症候は,蛋白尿,低蛋白(低アルブミン)血症,高脂血症,浮腫であり,その診断基準は,厚生省特定疾患ネフローゼ症候群調査研究班1)により定められている(表1).
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