今月の主題 心不全の動向
心臓のはたらき
心臓収縮のメカニズム
入内島 十郎
1
Juro IRIUCHIJIMA
1
1広島大学医学部・生理学教室
pp.192-193
発行日 1981年2月10日
Published Date 1981/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217022
- 有料閲覧
- 文献概要
心筋と骨格筋の大きな差異のひとつは,活動電位の持続と収縮の持続の関係が異なることである.骨格筋では収縮が始まらないうちに活動電位が終了するが,心筋ではほとんど収縮の間中,活動電位が継続している.このため,心筋では収縮の加重が起こり得ない.加重が起こるためには,先行する刺激によって生じた機械的反応が続いているうちに,筋が再び刺激される必要があるが,先行する活動電位が持続しているため,心筋では収縮中に再びこれを刺激することができないのである.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.