今月の主題 甲状腺疾患診療の進歩
Graves病
病態
鎮目 和夫
1
Kazuo SHIZUME
1
1東京女子医科大学・内科
pp.704-705
発行日 1980年5月10日
Published Date 1980/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216513
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Graves病の臨床症状は,大部分が甲状腺ホルモンの細胞に対する作用の過剰によって起こるものである.しかし,眼球突出と下肢に認められることのある限局性粘液水腫(pretibial myxedema)は甲状腺ホルモンの過剰によっては説明できず,また皮膚色素の増加や白斑の出現,爪に認められるonycholysisなど甲状腺ホルモンの過剰によって説明できないものもある.表は筆者の経験した約900例の患者について認められた主な症状である.以下,これらの症状を中心にしてその成立機序を簡単に述べよう.
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