今月の主題 最近の腎疾患の基礎と臨床
腎疾患の病態
ネフローゼ症候群以外の糸球体病変のとらえ方
土田 弘基
1
,
倉山 英昭
2
,
森 和夫
2
,
岡田 正明
3
Hiroki TSUCHIDA
1
,
Hideaki KURAYAMA
2
,
Kazuo MORI
2
,
Masaaki OKADA
3
1千葉社会保険病院・腎内科
2国立療養所千葉東病院・小児科
3国立病院医療センター・臨床研究部病理
pp.484-488
発行日 1980年4月10日
Published Date 1980/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216468
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はじめに
かなり明確な輪郭をもって,ネフローゼ症候群を把握することはできる.反対に,非ネフローゼ症候群に関しては,漠としてその掴みどころがない.そこで,今回はまず筆者らの経験例のなかから,非ネフローゼ症候群とされたものの占める割合を見直し,そのなかで最も頻度の高いchance proteinuria and/or hematuriaに焦点をあて,非ネフローゼ症候群の意義を考えてみたい.ここでは,学童集団検尿の例を使い,いくつかの問題点を論及する.
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