今月の主題 臨床家のための輸血学
輸血の準備
供血者(献血者)の条件
細井 武光
1
1京都府赤十字血液センター
pp.324-325
発行日 1979年3月10日
Published Date 1979/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402215786
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献血でなければならぬ
"輸血用の血液は献血によるものでなければならぬ"ということは,もはや世界中どこでも認められた動かしがたい事実である.わが国においても買血による苦い経験があるが,幸いにして,今や全血製剤や成分製剤はすべて献血によってまかなわれるようになった,しかし,血漿分画製剤については,いまだ国内外での買血による製剤が多く使用されている.
アメリカにおいても,すべて献血に切り換えようとしており,とくに買血血液の輸血は献血のそれよりも3〜10倍肝炎の発症率があるため,FDA(Food and DrugAdministration)は血液製剤に献血によるものか,買血によるものかを血液バッグに標示するように提案しており,一部の州ではこれが実行に移されている1).
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