Laboratory Medicine 異常値の出るメカニズム・7
血清尿素窒素
河合 忠
1
1自治医大臨床病理学
pp.1062-1064
発行日 1978年7月10日
Published Date 1978/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207963
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NPNとその成分
NPN(non-protein nitrogen)というのは非蛋白性窒素化合物の総N量を表し,残余窒素とも呼ばれている.これに包含される主な化合物は表に示す通りである.このうち約50%を占めているのが尿素Nで,次に多いのはアミノ酸Nで約25%を占めている.このようにNPNの各成分を個個に定量しうるようになったため,NPNの定量はほとんど日常行われなくなった.
NPN化合物は,その含有量として表す場合(尿酸,クレアチン,クレアチニン)と,N量として表す場合(尿素N,アミノ酸N,アンモニアN)とがあるので混乱のないように注意したい.尿素の場合でも,測定はN量として定量するが,体の中では尿素として存在することから,60/28=2.14をN量にかけて尿素量として表す傾向になっている(図1)・
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