今月の主題 実地医のための臨床細菌学
問題になってきた起炎菌の分離・同定
百日咳菌
芦原 義守
1
,
内村 真佐子
1
1千葉県衛生研究所
pp.968-970
発行日 1978年7月10日
Published Date 1978/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207942
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
わが国の百日咳患者の届出数は2〜3年の流行周期をくり返しながら急速に減少し,全国で206名(1971)まで低下したものが,1974年から1975年にかけて岐阜・愛知両県で相次ぐジフテリア・百日咳・破傷風混合ワクチン(DPT)の接種事故発生により,予防接種の副反応が強調され,接種率が激減した結果,百日咳患者の急増(3344名,1977)となったものと考えられている.
百日咳は百日咳菌(Bordetella pertussis)によって起こる乳幼児に多い呼吸器系急性伝染病であるが,パラ百日咳菌(Bordetella parapertussis)がときに百日咳類似の病気を起こす.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.