洋書紹介
—G. Wildführ und W. Wildführ 編著—Toxoplasmose:Ratgeber für Ärzte und Tierärzte
常松 之典
1
1帝京大学医学部
pp.1013
発行日 1977年8月10日
Published Date 1977/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207301
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基礎・臨床面での疑問に応える
編著者G. Wildführ教授は東独のLeipzig衛生研究所長であり,Karl-Marx大学の名誉教授でもある。東独も西独も共に古くからトキソプラズマ症(T症)の研究が盛んであり,届出伝染病となっている関係上,調査も行き届いている.Bonn大学のPiekarski教授を西独の指導者とすれば,Wildführ教授は東独におけるこの方面の先達とみなすべき学者である.共編者W. WildführはKarl-Marx大学の気鋭の疫学講師と見受けられる.
1970年に英国のHutchisonら,米国のFrenke1ら,その他により,ネコの腸上皮細胞内におけるT原虫の有性生殖環が発見されたのを期とし,T原虫の生物学,疫学,分類に画期的進歩がもたらされたことは衆知のことである.また,従来往々にして見解の相違が多かった臨床面でも,症例の蓄積により,落着くべきところに落着いてきた観がある.
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