診断基準とその使い方
慢性甲状腺炎
宮本 正浩
1
,
飯野 史郎
1
1昭和大藤が丘病院内分泌内科
pp.981-984
発行日 1976年7月10日
Published Date 1976/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206656
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
概念
慢性甲状腺炎は組織学的にstruma lymphomatosaとstruma fibrosaに分けられ,前者は橋本病とよばれ,後者はRiedel甲状腺腫とよばれているが,後者のわが国における頻度は極めて低く,慢性甲状腺炎を考える場合は橋本病の概念でよいものと思われる1)。
本症は1912年,橋本により報告された疾患で,その報告は病理組織学的になされたものであったが,その後,免疫学的検索が進み,本症の発症には自己免疫の関与が考えられるに至ったが,最近ではHL-A抗原との関連が注目されている.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.