特集 これだけは知っておきたい検査のポイント
VI.血液検査
赤血球恒数
日野 志郎
1
1東京逓信病院・内科
pp.472-473
発行日 1975年3月20日
Published Date 1975/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205872
- 有料閲覧
- 文献概要
Wintrobeの赤血球恒数はつぎの式による.
平均赤血球容積(MCV)=Ht(%)×10/R(百万単位)(μm3)
平均赤血球Hb量(MCH)=Hb(g/dl)×10/R(百万単位)(Pg)
平均赤血球Hb濃度(MCHC)=Hb(g/dl)×100/Ht(%)(%)
これらのあいだにはMCV×MCHC=MCH×100の関係があり,貧血の分類にはMCVとMCHCが用いられる,以前によく使われた色素指数はMCHに相当するものである.
Htの再現性はよいが相対的な値であり,検査室間での誤差は必ずしも小さくない.Rはバラツキの大きい検査である.したがって,これらを使って割算した赤血球恒数のバラツキはいっそう大きいから,よほどの異常値でないと,1回の成績から最終的に判定することは危険である.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.