特集 これだけは知っておきたい治療のポイント
II 呼吸器
4.気管支拡張症治療の要点
気管支拡張症の治療のポイント
三上 理一郎
1
1東大・第3内科
pp.1618-1619
発行日 1973年11月20日
Published Date 1973/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205031
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気管支拡張症は,通常特発性と続発性にわけられる.続発性は,肺結核,肺化膿症,肺癌,慢性気管支炎,びまん性汎細気管支炎などによって二次的に発生するもので,気管支造影上,円柱状,紡錘状のものが多い.
特発性気管支拡張症の典型例の病歴をたどると,乳幼小児期に百日咳か麻疹に罹患後気管支肺炎を合併し,その回復に月余の期間を要したことが聴取できる.このように肺の発育過程における肺炎や細気管支炎が,特発性気管支拡張症の原因となっている場合が多い.また,先天的形成異常と考えられるものも含まれる.嚢状の拡張像を呈するものが多い.
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