診断のポイント
赤痢と誤られやすい腸重積症
柳下 徳雄
1
1東京都立豊島病院伝染科
pp.35-37
発行日 1971年1月10日
Published Date 1971/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203463
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伝染科での 経験から
腸重積症は乳幼児に好発する疾患であるため,小児科を訪れることが多いのは当然であるが,病院では外科を訪れる患者もかなり多い.これは,開業医から手術的治療の要請も含めて紹介される関係であろう.
ところで,私が最近まで勤務していた駒込病院では,伝染科で腸重積症と診断する患者の数があんがい多く,小児科や外科で初診する本症の患者数にほぼ匹敵する状況であった.これは,赤痢や疫痢を疑って紹介されたり,あるいは誤診されて送院される腸重積症が多いためである.
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