Current Abstract
偽痛風と副甲状腺機能亢進症—American Journal of Surgery, April, 1969
pp.816
発行日 1970年5月20日
Published Date 1970/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203164
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副甲状腺機能亢進症の診断は,かならずしも容易ではない.診断への道しるべとなるものが少なく,しかも特徴的な臨床所見の欠けていることがしばしばである.本症と関連している高カルシウム血症の自覚症状は,変化に富んでいる.教科書の記載によれば,多飲多渇症,多尿,便秘または疲労感などがあるとされているが,それらはかならずしも生ずるとはかぎらないのである.
副甲状腺機能亢進症の診断は主として,それに伴う代謝異常の臨床的あらわれに依存している.そのなかでは嚢腫線維性骨炎と腎結石が有名である.なお消化性潰瘍と膵炎があるが,これは,前2者とくらべるとまれである.さいきん,副甲状腺機能亢進症にさいして,しばしば発見されるもう1つの臨床的単位として,偽痛風が注目されはじめた.
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