診断のポイント
高蛋白血症
阿部 正和
1
1慈恵医大内科
pp.505-506
発行日 1966年4月10日
Published Date 1966/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201257
- 有料閲覧
- 文献概要
もつと血清蛋白濃度の測定を
実地医家の方々は尿の検査はよくやられるが,血液化学の分析に関心をもつておられない場合が多い。これからは血液化学にもつと関心を寄せていただきたい。高蛋白血症といつても,血清蛋白濃度の測定を行なわぬかぎりは,見つける方法がないわけである。血清蛋白濃度の測定は,わずか1滴の血清と屈折計(蛋白計ともいわれる)があれば,瞬間的に,だれにでもできるのだから,ぜひ実施していただきたいものである。
第1の問題は,得られた血清蛋白濃度が何g/dl以上あれば高蛋白血症というべきかということである。むずかしいことをいえばきりがないが,まず8.0g/dl以上あれば一応高蛋白血症と考えてよいだろう。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.