今月の主題
<話合い>呼吸困難
三上 理一郎
1
,
細野 清士
2
,
荒木 英斉
3
,
本間 日臣
4
,
吉村 正治
5
1東大・中尾内科
2慶大内科
3東大・物療内科
4虎の門病院呼吸器科
5日医大内科
pp.490-496
発行日 1966年4月10日
Published Date 1966/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201252
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三上(司会) 呼吸困難といいますと,いままでの教科書,いわゆる診断学の本を見ますと,述べているところがわりあいに少なくて,リズムの変化を強調したり,あるいは気管支喘息と心臓喘息の違いを強調したりするような,わりあいに症候群的なものが少なかつたような感じがします。しかし,近年肺機能検査の進歩によつて,呼吸困難という呼吸器疾患の一つの症候も,また新しく考えなおされてきているのではないか。そういう意味において,この呼吸困難という簡単な自覚症状も,ここでもう一度再検討の必要があると考えます。ところで呼吸困難とは本来呼吸するのがむずかしいという自覚症状であつて,きわめて主観的なものです。まず問診の問題からはいつていきたいと思います。
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