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DRUG INFORMATION
佐久間 昭
1
1東京医歯大心研薬理
pp.1196
発行日 1965年8月10日
Published Date 1965/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200947
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昨年,この欄を担当するようにいわれたときには,実験薬理学の立場から,比較的新しい薬の批判や紹介をするということでおそるおそる出発した。臨床家の皆さまに情報を提供するからには,臨床的なデータも加えたかつた。しかし,臨床の経験のないものにとつては,臨床的な報文に接して,これを基礎的な立場から翻訳しなければならなかつた。
よくよく考えてみれば,この種の報文は,排泄物であり,これをながめて消化のよしあしを判断したうえで,翻訳をしなければならない。育児にあたり,大便を育てろ,というのは,正しくもあり,誤つてもいる場合がある。最近の報文には,上手に排泄物を作ることを心得たものがあり,門外漢にとつては,二重盲検法を利用したとか,偽薬を利用したとかいう記載が,確かに科学的に利用されたのか,報文のラベルだけであるのかを判断することが,はなはだ困難である。
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