診断のポイント
甲状腺腫
徳山 一郎
1
1九大内科
pp.369-372
発行日 1964年6月10日
Published Date 1964/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200314
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
甲状腺は正常ではほとんど触知し得ないか,触れ得てもきわめてわずかにすぎない。また視診についてもほぼ同様なことがいえる。
甲状腺が正常より大きく腫大したものを,甲状腺腫(struma,goiter)と呼ぶことは周知の通りである。これには一部分が結節状の腫瘤を形成する結節性甲状腺腫と,全般的に一様に,または左右いずれかの葉,あるいは左右不対称に腫大するびまん性の型の二つに大別できる。またときに,びまん性の型のもので一部に結節を形成する混合型の場合もある。
Copyright © 1964, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.