増刊号 CT・MRI—“戦略的”活用ガイド
状況別,CT・MRI利用のコツ
自施設の放射線科
古賀 久雄
1
1東京北医療センター放射線科
pp.278-285
発行日 2014年11月1日
Published Date 2014/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200073
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あなたの勤務している病院には,放射線科があるだろうか? また,そこには放射線診断専門医がいるだろうか? いなければ,撮影された画像の診断は,誰によってなされているのだろうか? 非常勤医? はたまた遠隔画像診断で,施設外の放射線診断医によって読影されているかもしれない.もちろん,検査を依頼した臨床医が診断する場合も多いと思われるが,専門以外の部位の読影は苦手だったり,本当は放射線診断医にダブルチェックを望んでいるかもしれない.近年の医療現場では,画像検査の重要性が非常に高いことはいうまでもなく,専門的な画像診断技術が不可欠となっている.しかし,放射線診断医の慢性的な不足に伴い,CTやMRIが「画像診断を専らとする医師」により読影された割合は,特定機能病院では8割を超えるが,全体では3〜4割程度であるという1).こうした背景の元,地域医療格差の縮小や放射線診断医のマンパワーを補うべく飛躍的に発展したのが遠隔画像診断である.本稿では,自施設(病院)の放射線科を遠隔画像診断と比べた場合のメリットや放射線科とのコミュニケーションにポイントを置き概説したい.
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