連載 Step up腹痛診察・7
49歳男性,心窩部痛
小林 健二
1
1聖路加国際病院附属クリニック聖路加メディローカス一般内科
pp.542-546
発行日 2014年3月10日
Published Date 2014/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107389
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[現病歴]本日午前0時頃から心窩部痛を自覚した.痛みは鈍痛で徐々に強くなり,その後,波のある腹痛が持続した.腹痛に続いて軽い嘔気を何度か自覚したが,嘔吐はなかった.痛みは心窩部に限局し放散痛はなかった.疼痛は安静時にもあり,労作による増悪はなかった.痛みを軽減するものは明らかでなかった.自宅にある胃薬を服用したが,痛みは改善しなかった.翌朝になっても腹痛は継続していたため,朝食は摂取せずに出社した.しかし,腹痛の改善がないため昼前に外来受診となった.受診時の心窩部痛はNumeric Rating Scale(NRS)で6/10程度であった.発熱,呼吸困難,下痢,タール便はなかった.
[既往歴]高血圧症
[常用薬]アムロジピン,テルミサルタン
[社会歴]喫煙:しない.飲酒:日本酒1合/日,週3日
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