特集 不整脈の診断と治療―ポイントをおさえよう
不整脈の治療
【患者を前に】
心房粗動に対する治療
富田 威
1
1信州大学医学部循環器内科
pp.2204-2207
発行日 2013年12月10日
Published Date 2013/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107230
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ポイント
◎心房粗動は心房細動と同様に,心原性脳塞栓症・全身塞栓症の原因となるため,抗凝固療法が必要となる.
◎通常型の心房粗動は右房峡部に対するカテーテル心筋焼灼術が有効である.
◎伝導比の高い心房粗動は鋸歯状波がR波やT波に重なり不明瞭になるため,徐拍化させ形状を確かめる.
◎心房細動に対してⅠc群(ピルジカイニド,フレカイニドなど)使用中に,動悸症状の増悪や頻脈がみられた場合は,心房粗動に変化している可能性があり,12誘導心電図で確認する必要がある.
◎2:1あるいは1:1伝導の心房粗動は血行動態破綻をきたす可能性があり,緊急処置が必要である.
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