特集 大きく変貌した脳梗塞の診断と治療
病型ごとの治療
脳動脈解離と大動脈原性脳塞栓症
田中 弘二
1
,
豊田 一則
1
1国立循環器病研究センター脳血管内科
pp.256-260
発行日 2013年2月10日
Published Date 2013/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106654
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ポイント
◎脳動脈解離は若年性脳梗塞の原因として重要である.
◎脳動脈解離に対する治療は確立されていない.虚血性脳血管障害で発症した脳動脈解離に対しては一般的に抗血栓療法を行うが,血管形態に応じて治療を選択する.
◎脳動脈解離では短期間に血管の形態変化をきたす場合があり,特に急性期には慎重な経過観察が必要である.
◎大動脈の動脈硬化性病変は経食道心臓超音波検査での評価が一般的である.
◎大動脈原性脳塞栓症の治療法は確立されていないが,一般的に抗血栓療法やスタチン投与が行われる.
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