連載 アレルギー膠原病科×呼吸器内科合同カンファレンス・23
ANCA陽性血管炎の間質性肺炎
岡田 正人
1
,
仁多 寅彦
2
1聖路加国際病院アレルギー膠原病科(成人・小児)
2聖路加国際病院呼吸器内科
pp.349-353
発行日 2012年2月10日
Published Date 2012/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105810
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後期研修医(アレルギー膠原病科) 今回の患者さんは原因不明の遷延する発熱で入院となった75歳の男性です.胸部CTにてNSIP(non-specific interstitial pneumonia)パターンの間質性肺炎があり,膠原病も疑われるとのことで当科に入院となりました.38℃台の発熱が2週間続いており,軽度の咳嗽と呼吸困難があります.初診時も軽度の労作でSpO2が90%程度になるため酸素吸入を開始しました.筋力低下や皮膚所見はなく,血液検査上は腎機能,筋原性酵素などは正常ですが,CRP,KL-6の上昇を認めています.今回入院の1年前に肝臓癌の手術で当院外科に入院しており,その際に胸部X線写真とCTを施行しています(図1).今回入院時の胸部X線写真(図2)と合わせて,所見はいかがでしょうか.
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