今月の主題 睡眠呼吸障害の克服―内科医が知っておきたい病態・症状・関連疾患
睡眠呼吸障害と関連疾患
睡眠呼吸障害と高血圧・脂質異常・動脈硬化
野田 明子
1
1中部大学生命健康科学部生命医科学科
pp.990-993
発行日 2011年6月10日
Published Date 2011/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105215
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ポイント
★重症閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)患者の血圧概日リズムは,健常者でみられる睡眠時の自然降圧がみられず,早朝にかけての血圧上昇や,睡眠中の血圧降下の欠如(non-dipper型)を示すことが多い.
★OSAS患者における高血圧症の合併は生命予後に影響する.
★持続気道陽圧(CPAP)療法は睡眠呼吸障害の改善のみならず,合併症および睡眠構築の改善をもたらし,その結果,患者のQOLは向上する.
★OSASの低酸素血症は酸化ストレスの発生と関係し,血管内皮機能の低下をもたらし,動脈硬化を促進し,心血管イベントの発症リスクとなる.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.