今月の主題 循環器薬の使い方 2006
循環器疾患に対する薬物治療の基本
急性冠症候群(非ST上昇型):不安定狭心症,非Q波心筋梗塞
中村 正人
1
1東邦大学医療センター大橋病院循環器内科
pp.1443-1447
発行日 2006年9月10日
Published Date 2006/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101669
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ポイント
非ST上昇急性冠症候群は冠動脈粥腫の破綻と血栓で冠動脈内腔が不完全閉塞に陥った病態である.
病状の安定化により心筋梗塞,突然死を防ぐことが短期的な治療目標である.
非ST上昇急性冠症候群はリスク分類に基づいて治療,管理が進められる.
低リスク例は外来管理が可能で,薬物療法が優先される.
中等度,高リスク例に対する治療には2つの異なった治療戦略がある.
薬物療法は心筋虚血に対する治療と冠動脈血栓に対する治療に分けられる.
薬剤に対する反応は個々の症例で異なり,連続した評価が重要である.
抗血栓対策としてはアスピリンとヘパリンの併用が原則である.

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