今月の主題 臨床行動に結びつく検査戦略
よくみる疾患の効果的な臨床検査
糖尿病
根本 茂之
1
,
戸辺 一之
1
,
坂本 健太郎
1
,
山内 敏正
1
,
寺内 康夫
1
,
門脇 孝
1
1東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科
pp.791-799
発行日 2004年5月10日
Published Date 2004/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100798
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緊急性の有無
外来あるいは入院してきた患者で糖尿病を疑ったら,まずは急いで治療を要する病態であるかを判断する必要がある(図1).以下に検査値ごとの対応を示す.
1. 緊急入院が必要
随時血糖値が350mg/dlを超えるか,尿ケトン体が陽性あるいは±の場合(HbA1cでいうと12%以上)
基本的にすぐ入院をさせインスリン治療を行う.入院できない場合には外来でインスリン治療〔中間型インスリンを1日2回(朝食前8単位,夕食前4単位程度)〕を開始する.その週は毎日病院に通院させ,血糖値低下と尿ケトン体の陰性化を確認する.1型のこともあるため,抗GAD抗体を測定する.
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