連載 全国の事例や活動に学ぶ
今月の事例 鹿児島県大口保健所
「伊佐(いざ)けんこう井戸端フォーラム」を実施して
岩松 洋一
1
,
岩室 紳也
2
1鹿児島県大口保健所
2神奈川県鎌倉保健所
pp.84-86
発行日 1998年1月15日
Published Date 1998/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902965
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大口保健所は,平成7〜8年度に「痴呆性老人対策事業」に取り組み,8年度には事業を総括する研修会を計画していた.初めは,専門家による講演会やシンポジウムという案で進められていたが,複数の職員から「今回は,何か違った内容にできないだろうか」という意見が出され,白紙の状態から再検討することになった.この中から生まれたのが「伊佐(いざ)けんこう井戸端フォーラム」である.今回は,フォーラム実施にいたるまでの検討過程を中心に報告したい.
まず,事業の枠にとらわれずに自由な意見交換からはじめていった.その中で「所の各種教室・講座の受講生の参加」,「受講生同士の意見交換や発表の場」などの意見が出された.これがベースとなり,受講生の演者としての参加という方向づけができた.しかし,単なる学習発表会形式では方向性も異なり目的もわかりにくい.そこで,共通のテーマの設定と受講生以外の住民の参加が提案された.今回のテーマは「いきいきと健康で心豊かに過ごせる地域社会をめざして」と決まった.
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