報告
神戸市兵庫区における結核新登録患者の実態
岩佐 幸男
1
Sachio IWASA
1
1前神戸市兵庫保健所
pp.70-75
発行日 1993年1月15日
Published Date 1993/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902949
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●はじめに
近年,結核予防対策,抗結核薬の開発および生活水準の向上等により,結核の蔓延状況は過去に比べ著しく改善しつつある.しかし,ここ数年は種々の結核に関する指標は横ばい状態であり,まだ数多くの問題が残されている.
神戸市は昭和62年以降,結核患者の有病率,罹患率が全国2位と高く,神戸市の中でも兵庫区は昭和62年から新登録患者数および新登録患者の感染性患者数,罹患率,有病率のすべてにおいて最も高い値を示している.
社会全体として,結核に対する関心が低下するなかで,保健所の結核対策を再検討するため,神戸市兵庫保健所では平成2年の新登録患者の実態調査を実施し,その実情をふまえた今後の進め方に参考となる結果を得たので報告する.
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