特別企画 日本ふれあい福祉学会 第3回全国大会より
コミュニティづくりを目指して—地域医療と地域ケアの結合—地域医療の立場から・1
松浦 尊麿
1,2
1五色町健康福祉総合センター
2五色診療所
pp.66-70
発行日 2002年1月15日
Published Date 2002/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902661
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皆さんは,大学で福祉を勉強されて仕事をされている方が多いとお聞きしました.私も医科大学を出てすぐ大学の社会福祉通信講座を始めましたが,お恥ずかしい話ですが2年で中途退学しました.1年目にはスクリーニングになんとか行けましたが,レポートがなかなか書けず,2年目にはスクリーニングにも行けなくなり頓挫しました.
大学を卒業し長野県の千曲川のほとりにある佐久総合病院で10年間勉強させていただきました.そこで教えられたことは,農村社会の抱える問題を真っ正面にとらえ,住民とともに医療,福祉を展開していくことでした.当時,院長だった若月俊一という大先生から,「君たちは一体だれのために学問をしているのか」,「技術は一体だれのためにあるのか」といつも怒られていました.医局の中だけにいると,医学の物差しでしか地域社会を推し量れなくなりがちです.
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