視点
21世紀に向けての地域保健
平野 かよ子
1
1国立公衆衛生院公衆衛生看護学部
pp.306-307
発行日 2000年5月15日
Published Date 2000/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902289
- 有料閲覧
- 文献概要
平成11年度の保健婦国家試験の発表があったが,保健婦の合格率は保健婦,助産婦,看護婦の3資格の中では最低である.教育機関別の合格率も明らかにされるようになり,それを見る限りでは4年制の看護系大学の合格率は概して低い.今春からは看護系大学は80数校に増加し,県立の保健婦養成機関は閉校される傾向にあるため,これからの保健婦は看護系大学の卒業者が大半になる.保健婦としての職業人の養成と学問としての大学教育のあり方を混然として論じることは避けたいが,保健婦の教育を大学などの高等教育に期待したいがこそ,この4年制の大学の合格率が低いという現実をどのように考えればよいのだろうか.看護を背景にする公衆衛生の専門である保健婦の養成のあり方を真剣に考える時期にあると思う.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.