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今月の事例 山形県村山保健所
保健所における喫煙対策への取り組み・1
山田 敬子
1
,
竹之内 直人
2
1山形県村山保健所
2愛媛県松山中央保健所
pp.202-203
発行日 2000年3月15日
Published Date 2000/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902263
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この原稿を書きはじめた時,厚生省から「健康日本21」の案が公表された.この各論(未定稿)の中では,喫煙率を成人・未成年ともに,現在の50%にするという目標数値が注目を集めている.今後,保健所における喫煙対策はますます重要な課題になると思われ,筆者らの取り組みを数回にわたってご紹介したい.
そもそも筆者は,ちっとも治らない肺がんや,ゼーゼーヒーヒと苦しむ喘息の患者たちと11年間格闘した結果,予防医学にはたと目覚めた元呼吸器内科医である.平成9年,公衆衛生行政の最初の勤務先として,山形保健所(現在の村山保健所)に赴任した際の練習問題にと上司から与えられたテーマが,「喫煙対策に関する調査研究および広域的な啓発事業」であった.この事業では,地域保健推進特別事業として国庫補助を受け,分煙キャンペーン,喫煙に関する研修会の開催,公衆の場での分煙のアンケート調査を事業の3本柱として実施した.地域保健法が施行された平成9年度に実施した事業ということで,内容はかなりユニークなものであったので,以下にそのポイントをまとめてみた.
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