特集 コミュニティヘルス・アプローチの昨日,今日,明日
コミュニティ変貌の視点から
尾崎 米厚
1
1国立公衆衛生院疫学部
pp.155-160
発行日 1997年3月15日
Published Date 1997/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901652
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ウインズローのいうように公衆衛生活動はコミュニティをベースにした活動であるので,コミュニティの状況に沿った活動であるべきであり,その意味でコミュニティの現状や変遷を分析することはあるべき公衆衛生活動を考える上で大変重要となってくる.したがって,コミュニティの現状を分析し,将来を予測することは公衆衛生活動の基本となるべきであるが,コミュニティそのものの捉え方すらそう易しいことではないのでコミュニティの十分な検討を行いながら公衆衛生活動を行っている例はさほど多くないのかも知れない.あるいは,コミュニティ特性は既に公衆衛生従事者のなかに実感として認識されているので,ことさらそれを取り出して論じなくてもおのずと公衆衛活動に反映されているのかも知れない.ここでは,とくにコミュニティの変貌に視点を当てて,公衆衛生活動との関連を論じてみたいと思う.
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