保健行政スコープ
コレラ流行と空港検疫業務について
淺沼 一成
1
1厚生省生活衛生局食品保健課検疫所業務管理室
pp.366-368
発行日 1995年5月15日
Published Date 1995/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901271
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1.はじめに
平成7年2月に入り,わが国のコレラ感染者数は大幅に急増した.その多くは,インドネシア・バリ島からの帰国者である.
平成7年3月9日現在,コレラ患者数は218名である.実質1カ月余りという短期間のうちに,これだけのコレラ感染者数が確認されたのは,わが国の近年の防疫史の中でも異例のことであり,現時点でありながら,年別コレラ感染者数としては,戦後では昭和21年(戦後の引き揚げ期)に次ぎ,過去2番目の流行となっている(伝染病統計および検疫所業務年報による).
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