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日本産業ストレス学会より
斎藤 和雄
1
1北海道大学医学部衛生学
pp.110-112
発行日 1995年2月15日
Published Date 1995/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901201
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平成5年4月,日本産業ストレス学会が発足した.同年12月,第1回日本産業ストレス学会総会が,河野友信パブリックヘルスリサーチセンターストレス科学研究所副所長を会長として,東京都文京区全電通労働会館において開催され,第2回学会総会は,平成6年11月26日,27日に林峻一郎北里大学保健衛生学部精神衛生学教授と前田和子武蔵丘短期大学健康管理学教授を会長として,東京都文京区順天堂大学有山登記念講堂で開催された.
本学会は,働く人々の健康の維持増進に役立つための産業ストレスに関する学術研究,およびその対策についての実践活動を行うことを目的として創設された.すなわち,ハイテク化やオートメーション化など著しい技術革新を伴って発達したわが国の産業経済は,労働衛生の向上に多大の貢献をしてきたが,労働現場においては,これまでと質的に異なった多くの解決すべき問題が存在している.中高年労働者の健康問題もそれらの一つであるが,とりわけ職場におけるストレスの問題は多岐に渡り,なおかつ増大の一途をたどり,ストレス関連疾患や職場不適応問題の解決,働く人々のQOL(quality of life)の向上,快適労働環境の設定など,問題が山積している.このような現状を踏まえて,産業ストレス問題の解決に役立つ学会が必要であるとの認識に立っている.
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