調査報告
大阪府M町における肝がん,肝硬変死亡患者遺族訪問調査—症例対照研究の手法を用いて
森永 謙二
1,2
,
津熊 秀明
1
,
藤原 律子
2
,
坂戸 純也
2
,
勇谷 利枝
2
,
荒木 睦美
2
,
仲尾 美穂
3
,
高橋 シズエ
4
Kenji MORINAGA
1,2
,
Hideaki TSUKUMA
1
,
Ritsuko FUJIWARA
2
,
JUNYA SAKATO
2
1大阪府立成人病センター調査部
2大阪府尾崎保健所
3大阪府立成人病センター
4大阪府和泉保健所
pp.358-361
発行日 1991年5月15日
Published Date 1991/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900351
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大阪府尾崎保健所管内のM町の肝がん,肝硬変死亡率は同じ保健所管内の市町と比較して著しく高い.その要因を明らかにするため,死亡患者遺族の訪問調査を行い,症例対照研究の手法を用いて解析した.
1984年1月から86年12月までのM町の死亡者のうち,死亡時年齢が74歳以下で,原死因が肝がん,肝硬変の44例を症例群とし,その他の死亡者80例を対照群とした,
解析の結果,飲酒が独立した危険因子であることが示唆された.しかし,喫煙によるリスクの高まりはみられなかった.輸血によるリスクの高まりは有意ではなく,食習慣,職業歴には差がなかった.
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