特集 神経疾患対策へのアプローチ
外因性の神経障害—環境汚染および非職業性事故
井上 尚英
1,2
,
松岡 雅人
1,2
,
今津 和彦
1,2
INOUE・Naohide
1,2
,
MATSUOKA・Masato
1,2
,
IMAZU・Kazuhiko
1,2
1産業医科大学
2産業生態科学研究所環境中毒学教室
pp.160-163
発行日 1990年3月15日
Published Date 1990/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900046
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■はじめに
一般に,環境汚染あるいは非職業性の事故により,神経障害を主徴とするか,他の症状とともに神経障害をきたす化学物質は無数にある.
環境汚染あるいは非職業性の事故によって起こる化学物質の中毒は,多くの場合予期できないとき,予知できないところで発症してくるため,原因物質を究明することはなかなか容易ではないし,一方では適切な治療の時期を逸していることも少なくない.その結果,神経障害が後遺症として残るリスクが大きくなってくる.そういう意味でも,環境汚染による神経障害は大きな社会問題として脚光を浴びてきた.
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