特集 ヘルスサービスリサーチ—サービスの効率と質の向上へ
レセプト情報を用いた要介護高齢者の医療の実態把握
石崎 達郎
1
1地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター研究所 福祉と生活ケア研究チーム
pp.658-663
発行日 2019年9月15日
Published Date 2019/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209222
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はじめに
要介護高齢者を対象とする医療サービスが,どのような特性を有する人に,どの程度利用されているか,その実態を捉えることは,地域包括ケアシステムにおける要介護高齢者に対する医療提供体制を検討する際の基本情報となる.レセプト情報には,保険診療で請求された診療行為・内容に関する情報が含まれており,医療のプロセスやアウトカムを検証することが可能である.
本稿では,課題1「胃ろうを造設した高齢者数は増加しているか」と課題2「高齢者の死亡前1年間の累積入院日数は長いのか」を設定し,それぞれについてレセプト情報を用いた結果を示し,レセプト情報の活用について考察する.課題1には厚生労働省の「社会医療診療行為別統計」1)を,課題2には,筆者らが研究用に作成した医療・介護保険レセプト突合情報2)をそれぞれ用いる.
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