特集 SDGsと地域の公衆衛生活動
扉
中村 桂子
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1東京医科歯科大学大学院国際保健医療事業開発学分野
pp.495
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209178
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「持続可能な開発のためのアジェンダ2030」は,2015年9月の国際連合総会において決議されました.2030年までの間の,先進国,開発途上国を問わない世界共通の目標とされています.その中核となる「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals:SDGs)には17の目標と,その下に169のターゲットが掲げられています.
目標の3番目には「あらゆる年齢の全ての人々の健康的な生活を確保し,福祉を推進する」があります.それ以外の,貧困,食料,教育,ジェンダー,水・衛生,エネルギー,経済成長と雇用・働きがい,産業と技術革新,不平等の是正,持続可能な都市,責任ある生産と消費,気候変動,海洋資源,陸上資源,平和と公正,パートナーシップの16の目標も広義の公衆衛生に関係したものとなっています.SDGsの目標は国際機関や各国政府の取り組みだけでは達成は難しくなっています.経済産業界,公共団体,非政府機関,学術界の取り組みも不可欠です.国(政府)やその機関の取り組みだけでなく,地方自治体,地域単位における取り組みの推進も図られています.2018年には「SDGs未来都市・自治体SDGsモデル事業」が始まり,地域主体のSDGsの推進にさらに力が注がれるようになりました.
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