視点
ビッグデータ解析力と現場力—医療システムに取り組む能力の開発
今中 雄一
1
1京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻医療経済学分野
pp.346-347
発行日 2018年5月15日
Published Date 2018/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208883
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当研究室の目指すところは至ってシンプルである.医療(健康・医療・介護)システムの質と効率性を可視化すること,そして,それらを向上して公正で持続性ある医療システムの構築に貢献する,ということである.筆者は大学教育では医学部と大学院を担当しているが,本稿では大学院について述べる.4年制の博士(医学),3年制の博士(社会健康医学),原則2年制の専門職学位の,いわゆるMPH(Master of Public Health)の課程を有しており,社会医学系専門医の育成にも積極的に関わっている.
当研究室では,フィールドとのインタラクションとプロジェクトのマネジメントを通じて現場力を醸成する.特に研究者を目指す者には,ふんだんなデータ解析と,現場インタラクションの場によって保健医療介護の大規模データのアナリティクス力(ビッグデータ解析力)を付けてもらう.そのうえで,健康・医療・介護システムの洞察力を身に付けてもらう.
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