特集 歯科口腔保健の推進
乳幼児の口腔機能の獲得
向井 美惠
1,2
1昭和大学
2ムカイ口腔機能研究所
pp.41-45
発行日 2017年1月15日
Published Date 2017/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208588
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心身発達の著しい乳幼児期の摂食に関わる口腔機能は,哺乳から離乳を経て固形食の摂取機能が発達する時期である.この時期は口腔・咽頭領域の形態成長と摂食嚥下を中心にした口腔機能発達が密接に関わっており,成長変化と機能発達とが密接に相互に影響を及ぼしながら発育がなされている1).
摂食に関わる口腔機能の獲得は,舌,顎,口唇などの動きが協調して嚥下機能が獲得されると,順次,捕食(口唇による口腔内への食物摂取)機能→押しつぶし(舌で食物を口蓋前方部に押しつけてつぶす)機能,→すりつぶし(臼歯や臼歯相当部歯槽堤での臼磨運動によるつぶす動き,狭義の咀嚼運動にあたる)機能の順で獲得がなされ,それに続く乳児期から幼児期前半は,摂食機能の基本となる咀嚼機能が獲得される2).
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