特集 歯科口腔保健の推進
東京都における歯科口腔保健法の動きと今後の展望
山本 秀樹
1
,
権田 昭二
2
,
山崎 一男
1
,
髙橋 哲夫
1
1公益社団法人 東京都歯科医師会
2公益社団法人 東京都歯科医師会 事業第一課
pp.21-26
発行日 2017年1月15日
Published Date 2017/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208585
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歯科口腔保健法制定の経緯
平成23(2011)年8月10日,生涯を通じた歯科・口腔保健対策を推進するために「歯科口腔保健の推進に関する法律」(歯科口腔保健法)が公布された.この法律の制定に至っては,2008年7月の新潟県歯科保健推進条例の制定から各地域で制定されていった歯科・口腔保健の推進に関する条例制定の動きが大きく関与していた.さらに,2008年8月に日本歯科医師会の「これからの口腔保健のあり方に関する考え方」が示され,法整備の必要性の提言がなされた.こうした動きから,歯科関係の国会議員による議員立法法案成立に至った1,2).
歯科口腔保健法は,基本法的な性格であるため,それぞれの地域で各地域の特性に基づいた歯科口腔保健推進条例が制定されることにより,口腔保健対策がより一層進むことが期待されてきた.そのため,法案成立から5年を経て,多くの自治体で歯科口腔保健推進条例が制定されてきている.
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