日本列島
長寿社会対策—岐阜
井口 恒男
1
1岐阜県衛生環境部
pp.453
発行日 1989年7月15日
Published Date 1989/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207967
- 有料閲覧
- 文献概要
人口の急速な高齢化に対応し,関係行政機関相互の連携と総合的推進を目的とし,国においては昭和60年7月「長寿社会対策閣僚会議」が設置され,61年には「長寿社会対策大綱」が定められ総合的な高齢化対策の推進が図られている.全国より高齢化がより進行している岐阜県では,全国の動向を踏まえ昭和62年,長寿対策懇談会が設置され,2年間にわたり検討が重ねられた.平成元年3月には,岐阜県長寿社会対策懇談会による報告・提言が出されているが,今後の高齢化対策の方向を示すものとして,大きな意義をもつものと思われる.
懇談会は長寿社会対策の基本目標を,①すべての県民が健やかで生きがいのある,安定した生涯が過ごせる社会の構築,②人間性尊重を基本とし,連帯と互助の精神で支え合う社会の実現,の2点を掲げている.また,長寿社会の姿として,①安定した生活,②保健・医療・福祉の一貫したサービスの確保と地域ケア・サポートシステムの確立,③夢と生きがいのある生涯,④すべての住民が快適でゆとりとうるおいのある生活空間をもち,連帯と互助の精神,等これらの満足する社会であるとしている.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.