日本列島
非A非B型肝炎による肝障害の多発か?—長野
藤島 弘道
1
1長野県衛生部保健予防課
pp.190
発行日 1989年3月15日
Published Date 1989/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207893
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昭和56年11月ごろ,木曽保健所管内のN町(人口約6,400人)A地区(人口約1,200人)で,肝障害患者が続いて発生し,住民の間に不安の声が広がった.N町から相談された保健所が調査を開始し,A地区はN町の他地区に比し,肝機能障害者の率が高いこと,肝疾患既往率が21.8%と高率で,昭和50年以降に多発していること,家族集積性の高いこと等が明らかになった.
これらの結果を得て,昭和60年にN町肝炎対策事業が発足した.地元医師,S大学,N大学,S病院等の協力を得て,肝障害の実態把握,肝炎の原因究明,患者の早期発見,早期治療等の事業が,10年計画で進められることとなった.
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