特集 「健康診断」の新しい動向
母子の健康審査とスクリーニング検査
平山 宗宏
1,2,3
Munehiro HIRAYAMA
1,2,3
1日本総合愛育研究所
2東京都母子保健サービスセンター
3東京大学
pp.27-30
発行日 1989年1月15日
Published Date 1989/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207846
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■はじめに
わが国の乳児死亡率は出生千対5(1987年)となり世界でも最も低くなった.また少産少死の定着によって高齢化社会が確実に到来しつつある.このため老人問題は社会的に重要となり,老人保健法の制定によって市町村の保健業務は,高齢老対策に多くの力を割かなくてはならなくなっている.しかしそれだけに母子保健の重要性はますます大きくなってきているというのが,われわれの認識である.そして諸般の情勢の変化を考慮しても地域における母子保健サービスの中で,健康審査の占めるウエイトは大きい.ここでは健康審査(以下健診)の基盤にある地域・家庭の変化の問題点を含めて,また付随する検査のことを含めて,現在および今後の母子の健診の問題を考えることとしたい.
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