発言あり
救急の日
pp.601-603
発行日 1984年9月15日
Published Date 1984/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206914
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認識を深め適切な利用を
9月9日は「救急の日」です.これは昭和57年に定められたもので,救急医療及び救急業務に対する国民の正しい理解と認識を深め救急医療関係者の意識の高揚を図ることが目的で,同時に救急医療知識の普及,啓蒙を計るために救急医療週間を設けることにしています.救急医療の基本的な考え方について利用者をも含めてこの機会に問い直すことも意義があるかもしれません.
救急医療には1)平常時,2)災害時,3)その他と分けられますが,3)その他の救急医療はその地域の特有な救急医療体制で,例えば離島等を持つ地域では特別な体制を持つ必要がありましょう.ここでは主に1)平常時の救急医療について述べてみますと,三ツの大きな柱があります.それは突発不測の患者が①どこでも,②いつでも,③症状に応じて必要かつ適切な医療が受けられることが理想です.歴史的にみても,①,②,③の順に発展,拡大してきていますが,そのスピード,内容等には格差があるようです.東京都を例にとってみますと,①のどこでも受診できるよう他の道府県と同様に救急告示医療機関制度を設け現在約502ヵ所の医療機関で実施され,救急車による輸送体制と共にほぼ満足できる体制ができ,それぞれ都民の身近かな医療施設で一次的な対応ができるようになっています.
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