特集 思春期保健
座談会 思春期の性の実態と対策を考える
日向野 美和子
1
,
設楽 英一
2
,
中島 貴美子
3
,
沼賀 まさ子
4
,
江原 香代子
5
,
小平 良貞
6
,
箕輪 真一
7
1高崎市立南小学校
2高崎市教育委員会学校保健課
3群馬県立高崎商業高校
4元群馬県警防犯少年課
5高崎市立倉賀野中学校
6高崎市医師会・産婦人科
7高崎市医師会
pp.582-595
発行日 1983年9月15日
Published Date 1983/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206754
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箕輪(司会) 本日のテーマは,「思春期の性の実態と対策を考える」ということですが,全国的な話ではなく,高崎市という1つの地域性を踏まえて話し合いたいと思います.本日お集まりの皆さん方は,この地域の現場で,それぞれの立場で活躍されておられる方々ばかりです.まずはじめに現場の実態を披露してもらい,次に今後の対策などについて考えてみたいと思います.そこで,思春期を便宜的に小学校の高学年,5,6年生を思春期の前期,中学生を思春期の中期,高校生を思春期の後期と3つに分けて話を進めていきたいと思います.
ご承知のとおり,性情報の氾濫とか,発育の早期化,それに伴う性成熟の若年化などが現場では問題になっております.また,社会的には性的な非行,ティーンエイジャーの妊娠や人工妊娠中絶なども問題になっております.これらは必ずしも現在の子供たちに要因があるのではなく,周りの環境が子供たちをそうさせたという面もあるわけで,子供たちは,ある意味においては,被害者であるという考え方もできます.
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