特集 ウイルス感染症
新しい小児ウイルス感染症の疫学と臨床
木村 三生夫
1
Mikio KIMURA
1
1東海大学医学部小児科
pp.236-240
発行日 1983年4月15日
Published Date 1983/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206679
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小児の重篤な伝染病の減少に伴って,これまで問題とならなかったような比較的軽症の疾患が日常の臨床に関連をもつようになってきている.そのなかには,手足口病や急性出血性結膜炎のような,全く新しく登場してきた感染症があり,伝染性紅斑のように,古くからあった疾病が,大流行を起こして大きな関心を呼んだものもあり,乳児嘔吐下痢症のように,ウイルスが発見されて,その実態が明らかになりつつあるものもある.厚生省は昭和56年7月から感染症サーベイランス事業を開始したが,それによって,これらの疾病の動向が次第に明らかになっているので,本稿では,そのうちの幾つかの疾病をとりあげて解説することとしたい.
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